top of page

NEWLOCAL社員インタビュー Vol.2 松尾玲奈




「地域からハッピーシナリオを共に」をミッションに掲げるNEWLOCALでは、不動産開発を中心としたまちづくりを行い、人口減少社会における持続可能な地域モデルの実現を目指しています。2022年創業と立ち上げから間もない段階で、既に長野県野沢温泉・御代田町、秋田県男鹿市の3つの地域でビジネスを創出・展開。

そんなまちづくりスタートアップのNEWLOCALにはどんな人たちが集まり、どんな想いで地域のハッピーシナリオを描いていくのでしょうか?


二人目は、前回インタビューした久野さんに続いて2023年12月にジョインした松尾玲奈さん。

国内外でホテル・レストラン事業を運営するPlan Do Seeに所属する傍ら、NEWLOCALでは男鹿の施設の企画や野沢温泉のマーケティングなど幅広い業務を担当。

今回は、松尾さんの人生の選択のベースになっている価値観やNEWLOCALとの出会い、そしてNEWLOCALのValueである"心を共に震わせる"経験について、たっぷりお話をお伺いしました。


<松尾玲奈>
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒でPlan Do See(以下PDS)に入社。ホテルやウェディングの現場を経験後、国外・アメリカの店舗の新規開業や全米のPRブランディングの統括を6年間行う。帰国後は同社にて新規開業のPRやインバウンドマーケティングに注力。
2023年12月よりNEWLOCALにジョイン。野沢温泉や男鹿のPJを担当。
取り組んでいる仕事の内容に合わせて趣味趣向が変わりがち。
最近は新規プロジェクト開発のためにサンドイッチやハンバーガーを食べることに勤しむ。



ー NEWLOCALでは現在どんな業務を担当していますか?

今は野沢温泉ロッヂの運営に関する案出しであったり、野沢温泉企画でやらせていただいているDMOのSNS運用や、アンバサダー施策などを担当しています。他にも、秋田県の男鹿ではこれから新たに飲食や宿泊のお店をオープンするので、今はその立ち上げ前のコンセプト立案や企画にも携わっていますね。PDSでのお店の開業の経験やこれまで培ったマーケティング・PRのノウハウを活かしながらNEWLOCALのプロジェクトにも励んでいます。




アメリカで陥ったアイデンティティクライシス


ー 生い立ちを聞かせていただけますか?

横浜市の金沢文庫で生まれて、小学校2年生からカリフォルニアのサンノゼに行きました。当時は第一次IT革命の時期で、大手の電機メーカーに勤めていた父がシリコンバレーに転勤になったんですよね。それで家族で引っ越したんです。

普通に現地の公立小学校に入学したんですけど、すごいアットホームで。日本からお友達が来たからみんなで日本の映画を見ましょう、っていう会を転校初日に開いてくれたんです。魔女の宅急便を見ることになったんですけど、いざ始まったら英語字幕の中国語吹き替えで(笑)

でも、そこにいる私以外の人はそれに気付いていないから、言い出せなかったんですよ。あれは子供ながらに空気を読んだエピソードですね。英語が喋れなかったから結局終わった後も言い出せませんでした(笑)

その後、中学校からテキサスのダラスに引っ越したんですけど、アメリカって州が変われば国が変わるって言うように、カリフォルニアとは全く違う環境だったんですよ。転校した初日になんとなく教室を見まわしたら、明らかに人種でグループが分かれていて。カリフォルニアにいたころは人種関係なくみんなで遊んでたのでかなり違和感がありました。

私は7歳からアメリカに行っているので、自分もアメリカ人くらいの感覚でいたんですけど、ダラスの学校では基本的にアジア人としか友達になれないような環境でした。そこで急に自分が日本人であることを実感しましたね。

でも、日本人のはずなのに日本のことを聞かれてもうまく説明できないし、日本のここがいいんだよ!と言えない。中国や韓国であったりと自分の国のアイデンティティを強く持ってるアジア人の同級生たちに比べたら、自分のアイデンティティってなんだろう、と疑問に思うようになっていったんです。アイデンティティクライシスに陥ってました。

前に比べたら学校がすごい楽しいというわけでもないし、自分のアイデンティティにも違和感を持ちはじめたことで、高校は日本の学校に行きたいなと思い慶應の付属校に進学しました。






自分の考えや日本のことをもっと伝えていきたい、根底に共通する想い


ー そのまま大学も慶應に進学されてますが、どういった内容を学んでいたのでしょうか?

高校から慶應の湘南藤沢キャンパスだったので、同級生がみんな湘南台から出ようと日吉・三田キャンパスの学部を選ぶ中、私はどう頑張ってもSFCにしか惹かれなくて(笑)そのまま湘南台キャンパスに残りました。そこで環境情報学部に進んで、異文化コミュニケーション、マーケティング、まちづくり、など多岐に渡る分野の中でも講義を聞くだけではなくてディスカッションやプレゼンテーションをする機会の多い授業を中心に受講してました。

卒業プロジェクトでは、押上にある中学校とニューヨークにある学校と繋いで、日本の素晴らしさや文化について日本の学生たちが自ら相手に伝える体験の場を設ける、ということに取り組んでいました。学生自身が日本のことについて理解を深められるように毎週中学校に通って課外授業を実施して、最終的にはニューヨークの学校まで直接出向いて3日間日本についての授業を開催する、というような内容です。

大学に入ってからプレゼンや人前で話す時間が多くなったことで、自分は日本やそれ以外のことでも、なにかを伝えたり、それで人の人生に影響を及ぼせることが好きなんだな、という発見がありましたね。

中学生の時は日本人としてのアイデンティティに悩んだり、結構一人で悶々と考えてる時間が多かったんですけど、大学に入ってからは、何で自分はこう考えるのか、何で日本人はこういう考え方なのか、といった思考を言葉にしてアウトプットすると誰かがそれに対してフィードバックをくれるようになって。そういったやり取りの中で自分や人の考え方が変わるのがすごく面白かったです。



ー 大学卒業後はどうしてPDSに入ろうと思ったんですか?

最初は海外に行ける商社を目指してました。というのも、ダラスにいた時に自分の選択で日本に帰ってきたことが、逃げではないけど、それに対してリベンジをしたかったんです。あの時、少なくとも周りにいる人たちにだけでも、自分の考えや日本のことを伝えられていたら、と。それで、もう一度海外に行って、今度はちゃんと日本っていい国でしょ、日本人ってこうでしょっていうことを伝えたかった。

そしたら商社のOB訪問をしている中で、「PDSって知ってる?すごく合うと思うよ」っておすすめされたのがきっかけでPDSに出会って。PDSの「日本のおもてなしを世界中の人々へ」っていうビジョンにすごい共感して、これが自分のやりたいことだと思いましたね。

最終的には商社とPDSのどちらの内定ももらって選べる環境にあったんですけど、商社の内定後面談の際に「君は英語も喋れるし、うちにくれば3年以内に海外にいけると思う。ただ僕たち商社が海外に人を派遣するのは日本の良さを広めることが目的ではない、それならば会社のミッションとして『日本のおもてなしを世界中の人々へ』と掲げているその企業のほうがやりがいを感じることができるのでは?」と言っていただき、すごく納得しました。自分のベクトルと入社する企業のベクトルと重ねることができるってとても大事だなと気付いて、それでPDSを選びましたね。今ではPDSでもNEWLOCALでも自分が採用の面接をする立場になりましたけど、学生さんや転職先を探している方ご自身のビジョンが私達のものと重ねることができるか、は大切にしています。





NEWLOCALとの出会い、希望しか感じない野沢温泉


ー そこからまちづくりスタートアップのNEWLOCALという、PDSとは違う畑に飛び込んだのはどうしてですか?最初からまちづくりや地方創生に興味があったのでしょうか?

入社4年目から念願の海外の案件に携われて、6年間アメリカで仕事をしていました。店舗の開業や新しいプロジェクトの立ち上げ、他にも横軸でマーケティングのお仕事をしたり。日本に帰国してからは、自ら作りたいと立案したPDSのホテルブランドのローンチも実現できました。こんな感じで、PDSでは常にゴールをたててその達成のために突き進むようなことを続けてきたんですけど、仕事がひと段落した時に、なにか新しいチャレンジがしたいな、とふと思うようになって。刺激が欲しいなと(笑)そんな風に思っていることを色々な場所でちらほらお話していたら、仲の良いPDSの卒業生の先輩に遼さんを紹介してもらったのがNEWLOCALと出会ったきっかけです。

最初は全然会社のことも知らずに軽く1時間くらいお話をしました。

これはステレオタイプなんですけど…いわゆるスタートアップの起業家の人たちって、元気いっぱいなガツガツ系のイメージがあって私はちょっと苦手だったんですけど、遼さんは結構真逆だったというか。良い意味でいい感じにドライみたいな。遼さん自身が人としても魅力的だし、バックグラウンドも面白いし、世の中にこんな人がいるんだって思いました。

遼さんも私の経歴とかにすごい興味を持ってくれていたみたいで、また今度ご飯に行きましょう、と言ってくださって。その次に会った時にはもっと深く男鹿やその他のプロジェクトのお話も聞きながら、「それだったら自分の経験を通して私はこういうふうに貢献できますよ」っていう提案をしたら、じゃあ次は一緒に野沢温泉に行きましょう、と言わました。



ー だんだん取り込まれていったんですね(笑)

そうそう(笑)

それで、野沢温泉に一緒に行ったら、これまた良太郎さんと健児さんっていうすごいパワフルで面白い現地のパートナーに出会って。

私の仕事の仕方とか関係の築き方的に、その人のために何かをしたいっていう気持ちを結構大事にしているので、遼さんはじめ、良太郎さんや健児さんたちと一緒に何かできたらすごい楽しいだろうな、と感じましたね。

あとは、野沢温泉のポテンシャルが高すぎる、すごすぎる、とも思って。

それこそ、まちづくりとか地方創生みたいなことをやっているから、正直もっと寂れているのかと思ってたんですよ。でも、実際に行ってみたらピークシーズン前の11月なのにある程度活気もあるし、健児さんがDMOの会長もやっていて、なんかもう希望しかないじゃん!という感じでした(笑)

それに、こんなポテンシャルの高い野沢温泉をNEWLOCALの一番最初のモデルとして選ぶ遼さんはセンスがありすぎるし引きが強いな、と思って、一緒に働いてみたいとより一層感じました。




ー その野沢温泉のポテンシャルというのは具体的にはどのようなものだったんでしょう?

日本帰ってきてからスキーを始めて、他のスキー場を訪れたりもしたんですけど、本当にまちに活気がなくて。スキー場には人がいるのに、駅前の商店街はシャッター街みたいな所ばかり。

でも野沢温泉はバランスよく地元の人たちと外国人の方がビジネスをやっていて、それがうまくブレンドされているし、お年寄りだけではなくて若い人が地元に戻ってきてまたビジネスを始めたりっていうのも多くて。しかも、地域の人たちが順番にお掃除をして綺麗に保っている外湯が無料で開放されているなんて、そんなところなかなかないじゃないですか。それでいてインバウンドも沢山来ているなんて、すごすぎると思ったんです。でも私が前までそうだったように、日本人でも野沢温泉を知らない人が多いから、もっとみんなにこの良さを伝えなきゃって思ってます。



ー NEWLOCALのValueの一つに「心を共に震わせよ」とありますが、ジョインしてから心が震えた瞬間はどんな時でしたか?

やっぱり一番最初に野沢温泉行ったときですかね。さっきも言ったけど、本当にすごいと思いました。その後桜の時期に行った時のポテンシャルにも感動しちゃって、行く度に心震えてるみたいな(笑)




日本人だからこそ知ってほしい、日本の良さ


ー これからNEWLOCALでどんなことをやっていきたいですか?

一つは、日本人自身が日本にはこんな場所がまだあるんだとか、何か日本をもっと好きになるようなきっかけを作りたいです。日本人って自分たちのことを良く言うのがそもそも得意じゃないし、そういう文化があまりないと思っているんですけど、こんなに世界に注目されてるんだから、そろそろ自分たちの魅力を自分たちで伝えられるようになろうよって。それをNEWLOCALを通して叶えられたなと思ってます。

あとは世界中の人たちが日本ってやっぱりすごいなって思うきっかけをいろんな地域で作っていきたいですね。




松尾さん視点からのNEWLOCAL


ー 松尾さんから見た遼さんとNEWLOCALはどんな印象ですか?

遼さんは…もちろん仕事は速いんですけど、私がよくいじってるのは、アポが終わった瞬間急にオフになる時ですね(笑) あれ、遼さん!?いる!?ってくらい急に存在感を消すのが面白いです。 おそらくこれまでの人生であまりいじられたりしてこなかったタイプだと思うので、私はここぞとばかりにいじっています(笑)

NEWLOCALはある程度個性があって、これがやりたいとかやってみたいっていうものを強く持ってる人だったら活躍できると思います。NEWLOCALのメンバーはみんなタイプ的に全然バラバラだけど、ご飯に行ったりすると普通にワーッと盛り上がったりするわけで。根本的にみんな人に興味があるし、何かしらの共通言語はちゃんとあるんだなと思います。なので、もしかしたらベクトルが自分に向きすぎちゃってる人とかは向いてないかもしれないですね。



ー どんな人と一緒に働きたいですか?

やっぱり目標を持って、なかったとしても作って、誰かのためにでも頑張れる人がいいですね。野沢温泉で言ったら、野沢温泉のために頑張れる人。そこにちゃんと素直に向き合って考えて努力ができるといいですね。あとは楽しいチームメンバーとして尊敬できる人です。

スタートアップじゃなくてもそうですけど、誰が何をやる、みたいな線引きがすごいクリアなわけではないので、これ私の仕事じゃないって言うよりは、これ私できますよって自分の可能性を狭めない人が向いていると思います。

企業としてNEWLOCALが向かっていく未来像にマッチしているかどうかは遼さんが見てくれるので、私が面接をする際にはやっぱり、”どういう人なのか”を掘り下げることを重視しています。

人生って幼少期から基本的に選択の連続じゃないですか。だから、なんでその時にその選択をしたのかっていうのが重要で、大人になればなるほどその選択が重くなって、結構人生を左右するようになるんですよね。その人がなにを重視して今までの選択をしてきたんだろうっていうのが大切なので、面接を通してその人の価値観やコアになるようなものを感じ取れたらいいですね。



ー NEWLOCALを検討している人にメッセージをお願いします

…すっごく募集しています!(笑)

NEWLOCAL然り、良太郎さんや健児さんのような現地のパートナー然り、実際に現地に行って会うと、あなたが想像している100倍魅力的だと思います。なのでまずはチャレンジをしてみてください!



bottom of page