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NEWLOCAL社員インタビュー Vol.3 原健太





「地域からハッピーシナリオを共に」をミッションに掲げるNEWLOCALでは、不動産開発を中心としたまちづくりを行い、人口減少社会における持続可能な地域モデルの実現を目指しています。2022年創業と立ち上げから間もない段階で、既に長野県野沢温泉・御代田町、秋田県男鹿市の3つの地域でビジネスを創出・展開。

そんなまちづくりスタートアップのNEWLOCALにはどんな人たちが集まり、どんな想いで地域のハッピーシナリオを描いていくのでしょうか?


三人目は、2024年2月にジョインして以来、野沢温泉で現場マネジメントや運営業務を担う原健太さん。

長野県佐久市で兼業する傍ら、NEWLOCALのメンバーとして野沢温泉での生活も始めた原さんに、地域やNEWLOCALの仕事の魅力、そしてValueにある”心を共に震わせる”体験についてお伺いしました。



<原健太>
東京農業大学にて造園科学を専攻。卒業後、花卉業界、アパレル、ウェルネス、そして林業と様々な業種・職種に従事。2023年、長野県佐久市への移住をきっかけに地域の持つ魅力や素晴らしさに感動をしたことで、2024年2月にNEWLOCALへジョイン。佐久と野沢温泉を行き来する生活スタイルで、週3日程度を野沢温泉で過ごす。
最近は野沢温泉ロッヂから北竜湖までのトレランがマイブーム。




トレランが感覚を研ぎ澄ませてくれる、そんな環境を身近に


ー もともと埼玉ご出身とのことですが、長野県の佐久市に移住したきっかけはなんだったんですか?

佐久市に移住したきっかけは主に二つあるんですけど、一つは私と妻が田舎生活をしたり、子供にそういったところで育ってほしいというのを軸としてもっていたんですよね。もう一つは、どうせ移住するんだったら、子供のために面白い教育をしてるところに行かせたいというという想いがあって調べていたら佐久エリアの学校が出てきて、そこに決めました。

移住自体をしたいと思ったきっかけには、実はトレランもあって。

普段からトレランをやってるわけではないんですけど、以前、北杜市にあるキャンプ場のご主人が案内してくれて、近くの山を登らせてくれた機会があったんですよ。そしたら、そのご主人がアスリートでもなんでもないのに、すごい早いスピードで登っていっちゃって。自分でも実際にやってみたら、不整地だから次どこに足を置くのかとか、すごい頭も使うし、体のバランスも使うし、いろんな感覚が研ぎ澄まされるな、と思ったんです。それで、こういう感覚を子供に養ってほしいなと思いました。



ー 日常的にトレランのような環境に触れておきたい、ということだったんでしょうか。

そうそう。日常の中でそういうものを見ると、子供もやっぱり変わってくるだろうし、それが当たり前になるとやっぱり自分の選択肢も広がってくるんだと思ってます。

佐久穂町にある幼稚園に、自然の中で保育をすることを掲げて作られた場所があるんですけど、そこの人が一つエピソードを話してくれたんです。都心に住んでるサッカーのエースストライカーが、そこの幼稚園に体験入学みたいなもので来た時に、園児の子たちがみんな息するようにできる山登りとか山歩きができなくて転んじゃったりして、自分より小さい子供たちが当たり前にできることをできないっていう悔しさで、泣きじゃくりながら帰ったっていう話でした。だから、こういう自然が身近な環境にいれば、都会のコンクリートの上を歩いている生活では得られない、自分の能力を伸ばすことができる。それが当たり前になって、自然への感覚を研ぎ澄ませておくと、子供の将来の幅が広がるって思いました。こういう経験ができるっていうのはやっぱり地域ならではの魅力ですね。




ー 大学ではどうして造園科学を?

造園をやろうと思っていたというよりは、サッカーをやるために農大の併設校に通っていたのがきっかけなんです。

ずっとサッカー関係の仕事に就きたかったので、芝生の整備をするグラウンドキーパーだったら将来もサッカーに携われるんじゃないかなっていう理由で、芝生の研究室がある造園の学科を選びました。実際にインターン的な感じでグラウンドキーパーの仕事をやり始めると、世界的なスーパースターを目の当たりにする機会もあって、すごいテンションあがったりするんですよ。でも、楽しそうに働いてる人があんまりいなくて、サッカーには関われるけど、なんかこの仕事じゃないなって。それで、当時造園学科からよく入社するルートとしてあった花卉業界の会社を受けたら、人事担当が面白い人で、この会社だったら色々経験できるかもって思って入りましたね。

自分は法人営業担当だったんですけど、今後のキャリアを考えた時に、やっぱり自分のやりたいことを仕事にするのはどういう感じなんだろうって思い始めて。昔から服が好きだったから、新卒3年目の時にアパレル業界に飛び込みました。

そこからアパレル業界には10年ほどいて、最終的には日本初進出の外資のブランドで日本の店舗を統括するマネージャーまでいきましたね。





生活そのものを仕事に、移住がきっかけで芽生えた地域への想い


ー 佐久に移住したことで、地域に関わる仕事への想いを抱くようになった、という感じなのでしょうか?

自分自身のビジョンとしてプライベート=仕事っていうのを掲げていて、プライベートと仕事の垣根が無くて良いタイプなんですよ。自分が楽しく生活していることが仕事になるなんて、これ以上ハッピーなことはないよねっていう。アパレル業界に転身したのは趣味の延長線上だったわけですけど、自分の好きなことで生きていけることがどれだけ幸せなことかをすごく感じたんです。だから仕事とプライベートを分離しないっていう考え方が自分には合っているだろう、と。

それで自分が移住者になったときに、今までの旅行とは違う実際の地方での生活に満足していたので、なにかそういったものを仕事にできるといいな、と思い始めたのがまちづくりに関わりたいと思ったきっかけですね。

それは、地域を元気にしたいとかそういったこととはまた違ったモチベーションだったんですか?

移住後もリモートで続けていた前職の仕事を辞めた一番の理由が、ギャップだったんですよ。

リモートワークをしてると、パソコンの画面の中は東京の時間なんだけど、そこから目線を上げると目の前に浅間山って大きな山があって、それを眺めながら仕事ができるわけです。でも、パソコンの画面に目を移した瞬間にその優雅な眺めや時間のことを忘れなくちゃいけなくて、せっかくこんなにゆったりとした時間が流れているのに、なんで自分だけせかせかしてるんだろう、って。自分の周りも移住者ばっかりだったんですけど、みんなはもう移住歴5、6年とかで、彼らなりの時間の流れが既に形成されていたんです。そんな中で自分もここで生きていくのに、東京の仕事やってます、忙しいです、が全然かっこよくなかった

こういう、東京の仕事と地域の生活とのギャップから、もっと地場に根付いた仕事の進め方をしたいって思うようになりました。

そのタイミングでちょうど林業を通して地域事業を行っているトビムシからオファ―をいただいたので、これも何かの縁だと思って。ちょうど前職の仕事も目途がたったので、そのタイミングで辞めました。





ローカル×スピード感、NEWLOCALとの出会い


ー その後NEWLOCALにジョインしたきっかけはなんだったんでしょうか?

トビムシの方が週四勤務だったので、収入的にもう少し余裕が欲しいなと思っていた中、たまたまwantedlyでNEWLOCALを見つけました。

その時は、なにか具体的にこれがやりたいっていうのはなかったんですけど、ローカルに根差した事業って聞いたときに自分の中でワクワクしたんです。

元々スタートアップでも仕事をしていたので、NEWLOCALは5年で10拠点作る、というスピード感も自分にまた火をつけてくれたというか。

ローカル×スピード感に惹かれて、ここに入れば自分がまた何かしらの方法でワクワクして仕事ができるんじゃないかなって思ったのがきっかけで応募しました。





自分の経験をローカルの文脈にのせて、価値を発揮できる


ー 一番最初のNEWLOCALはどんな印象でしたか?

最初はオンラインで軽く面談だったんですけど、自分は無理だって思いました(笑)

というのも、多分フルタイムで働ける人を探してる感じだったし、当時は一回しか遼さんと話してなくてどういう人かもわかってなかったから、肩書が先行しちゃって。多分自分を求めてない、いくらなんでも無理がある、と思ってましたね(笑)面談終わってみて、すごい興味がある会社だし、同じ長野県内だから良いなと思ってはいたんですけど…自分の状況的にもう一つの会社は辞められないし、NEWLOCALにフルコミットできないから、多分難しいだろうなって。そしたら遼さんから今度はうちのメンバーに会ってください、って言われました。

それで2回目の面談でくのっち(久野遼)と玲奈さんに会ったら、二人ともすごい柔らかい雰囲気で。遼さんの肩書にプレッシャーを感じていたから、自分の実力じゃ無理だろうって最初は思ってたけど、二人と話しながら「自分にもできることがあるんじゃないか」って思うようになりました。今まで自分がやってきたことはローカルビジネスではないかもしれない、でも、それらをローカルの文脈に乗せて活かすことで価値を出すことができるんじゃないかなって。こんな感じで自分の中でやれることが見つかったっていうのもあって、可能なら入りたいって、その面談を通して想いが高まりましたね。





移住者の立場だからわかる視点を現場に


ー 今の業務内容としては、野沢温泉の現地統括としてGURUGURUや野沢温泉ロッヂのマネジメントや運営をやられていると思いますが、実際にやってみていかがですか?

他の人がどう思ってるのかはわからないけど、自分の感覚では天職だなって思ってます。

なんでかと言うと、野沢温泉ロッヂのオーナーの良太郎さんとは教育移住仲間なんです。わざわざ移住してまで子供をその学校にいれたいって思うような親同士、思想が合うところがあって。やっぱりある程度のことじゃへこたれないし、実際にそこで暮らすっていうのはどういうことなのかっていうのをちゃんとわかっている。そんな人と一緒に仕事ができるっていうことと、実際に自分も移住者の立場で、ローカルにどうやって溶け込むかっていうことを常日頃考えて生活しているから、その実体験を基に仕事が進められるなっていうことを日に日に感じるからですね。単純に頭が良いとか、仕事が早い、だけじゃ仕事にならないみたいなところが結構あります。




早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け。


ー 前職のアパレル業界でもマネジメントの経験がおありだと伺いましたが、マネジメントをする上で心掛けていることはありますか?

自分に期待されているロールとしては、そこの売り上げをどう上げるかとか、事業をどう拡大していくかということもありますけど、土台になるチームマネジメントがうまくいってないと結局何もうまくいかないと思っています。なので、みんなの力を最大限に引き出すことを大切にしていますね。自分一人では仕事ができないということを身をもって感じてきているので。

自分の好きな言葉に「早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け。」というのがあって、まさにそれがあてはまっていると思います。まだ見えない景色を見に行くことっていうのは、一人の力じゃ無理なんです。ロッヂの運営にしても、清掃してくれる人、それをマネジメントできる人、お客さんに対応できる人っていうのがいないのと成り立たないわけですよ。みんな同じ能力の人が集まるんじゃなくて、それぞれ違う力を持ち合わせた人達が集まることで、チーム力が向上していくっていうのが一番いい形だな、と思っています。

ローカルに溶け込む、とおっしゃっていましたが、原さんが気を付けていることやコツはありますか?

理論よりも信頼じゃないですかね。

信頼の作り方って結構シンプルで、言ってしまえばどれだけ密度濃く居られるかだと思います。

そうなった時に、コミュニケーションの時間はもちろん一定程度必要ですけど、相手に「この人と一緒にいたいな」「この人いたら助かるな」って思ってもらうためにはどうすればいいかって考えていて。それこそ、東京から来たコンサルです、私は何でもできます、みたいな人がいきなり来て、じゃあお願いします、って言う人は野沢温泉にはいないと思うんですよ。だからこそ、彼らとどういう風に信頼関係を築いていくかっていうのを考えた時に、一緒に楽しい時間を共有するであったり、逆に彼らの助けになれるようなことをどれだけやれるのか、っていうのが重要になってくると思います。





みんなで出す答えに価値がある


ー NEWLOCALのValueの一つに「心を共に震わせよ」とありますが、原さんが今までに心震えた瞬間はありますか?

対話をしていく中で、その人のマインドセットが変わって、よりよいチームビルディングができたときですかね。

スタッフ同士の意見が食い違う時はもちろんあるんですけど、本人と対話を重ねる中で、徐々にオープンマインドで聞く姿勢を持つように変わっていってくれた時はとても感動しました。

AIの時代なので、答えなんて出そうと思えばすぐに出るわけです。でも、その答えがみんなの答えになるかと言ったら、そうではなくて。みんなで決めて納得した答えなのであれば、それが合ってようが間違っていようが、それに対して向き合ってちゃんと進めると思うんです。だから対話をする重要性っていうのはそこにあるのかなと。

これって、特にローカルなビジネスをするにおいてはすごく必要なマインドだと思っていて。これが正解ですって投げつけて彼らがやるっていうのは、もしかしたら簡単かもしれないけど、そこに納得感があるかっていったらそうではないですよね。だから、彼らが自分たちはこれがやりたいんだとか、これが正解だと思う、っていうものをどういう風にしたら他の人から見た時にも正解にできるのかなっていうことを考えています





原さん視点からのNEWLOCAL


ー これからNEWLOCALでどんなことを成し遂げたいですか?

移住をして人生の第二章に突入した今の生活にすごい満足してるんです。だからこそ、これからも純粋に地域での生活を楽しみ続けたい。そのためにも、様々な地域に拠点を展開するNEWLOCALで価値を発揮し続けたいと思っています。いろいろな地域の魅力をどれだけ知っているかっていうことは人生の豊かさや楽しみ方のバリエーションを増やすことに繋がるし、野沢温泉のために役立てられることも多いと思うからです。

同時に、野沢温泉に関われたことには運命を感じてるんです。野沢温泉は、代々その文化を守り続けてきた人たちがいるおかげで、祭りを始めとする"野沢温泉らしさ"が今でも残り、人々の生活も守られています。そんな魅力のある地域だからこそ、魅力のある人々が集まる。そういった光景を見ていると、地域の魅力って"人"なんだと、強く信じるようになり、ニューローカル(新しい地元民)である自分自身の在り方にも大きな影響がありました。そんな魅力のある野沢温泉だからこそ、自分自身の力で少しでも恩返しをしていきたいし、共に成長をしていきたいと思っています。

原さんから見て、チームとしての今のNEWLOCALはどんな印象ですか?

みんなにもよく言ってるんですけど、ここに入れて幸せですっていうのを常々思ってます。前提としてみんなすごくいい人たちなんですけど、それ以上に多様性がすごくあるのがいいですね。多様性って便利な言葉で良くも悪くもなるかもしれないけど、いろんな特徴を持った人がいるほうがチーム力が高いと思っているので。自分にとっても刺激であり、自分が見えなかった世界を見せてくれる人たちが多いから、みんなに尊敬の念を持っているし、その環境に身を置けているっていうのはとても満足しています。


ー どんな人にNEWLOCALに来てほしいですか?

意思を持った人ですね。それこそ移住できるくらいの意思がある人に来てほしいです。いろいろな関わり方があるので、そうじゃない人には来てほしくないっていうわけではないんですけど。

この仕事をやってみて思ったのは、ローカルを外から見ながら仕事をするのと、中に入りながら仕事をするのってやっぱり違うんですよね。でもこの仕事の大半が中に入るフェーズを踏まなくちゃいけないから、それくらいの志というか意思があったほうが、本人のためにもいいと思います。

NEWLOCAをへのジョインを検討している方へメッセージがあればお願いします。

もし都心に住んでる方なのであれば、明らかに自分が今まで見てなかった景色が見られるし、自分自身の人生がより豊かになるきっかけを得られます。ローカルが正しいとか、都市が正しいとかではなくて、自分自身の経験がきっと生きてくると思うので、意思をもった上でここに入れば、きっと良い出会いがあるんじゃないでしょうか。



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